オンライン指導法

オンライン家庭教師の手元カメラはスマホ1つで解決!方法やメリットを知っておこう

オンライン家庭教師の手元カメラはスマホ1つで解決!方法やメリットを知っておこう

オンライン家庭教師は完全在宅、非対面の利便性の高い授業方法で、爆発的に普及しつつありますが、指導者、生徒ともに「手元が見えない」のが大きなデメリットです。

対面していれば手元やノートの確認は造作もないことですが、オンライン授業では「手元カメラ」が手元の共有に一役買ってくれます。しかし、手元を共有するには書画カメラなど追加投資が必要になるため、ハードルが高かったのも事実です。

そこでこの記事では、手元カメラの重要性やスマートフォン1つで手元を共有する方法を、現役のオンライン家庭教師が徹底解説していきます。追加投資なしで、誰でも簡単に手元を共有する方法を知っていきましょう。

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オンライン家庭教師は「手元カメラ」で真価を発揮する

オンライン家庭教師として最前線で授業をしていると、「手元カメラ」の重要性に毎日気づかされます。オンライン授業は確かに便利ですが、ただオンラインでビデオ通話を繋いでいるだけでは、「効果的な授業」はできません。

成績を伸ばすには、生徒自身が本当の意味で「理解する」ことが大切ですが、口頭での指導では本質的に理解させることは難しいからです。

オンライン家庭教師に手元カメラは必須?

そして、多くの方が手元を共有できないという「オンライン授業の弱点」に気がついていると思いますが、結局のところ「オンライン家庭教師に手元カメラは必須」なのでしょうか?

実は、手元カメラの必要性は指導者と生徒で大きく異なります。

指導者:必須

まず指導者の手元の共有についてですが、100%必須です。

確かに、手元カメラを含めた手元の共有をしなくても、授業自体は成立させられます。しかし、効果的で快適な授業を行う上で、以下のような問題が生じるのも事実です。

  • 直感的に指導できない
  • 板書を残しておけない
  • 成績を上げられない

例えば、数学の授業で考えてみましょう。数学では途中式や図形など、言葉で説明するのが困難な場面が山ほど存在します。そんな時、口で説明すると3分かかる内容でも、手元の共有をすれば30秒で終わるなんてことも珍しくありません。

また、生徒が授業の後に複数や宿題をすることを考えると、口頭では授業でやったことを板書という形で残しておけないため、記憶だけを頼りに復習をすることになります。当然、学習効率は落ちますよね。

そして、口頭で分かりにくい説明に終始し、復習すらしにくい授業をしていては、当然、生徒の成績は上げられません。私たち教育サービスの指導者は、成績向上のためにお金をいただいているため、オンライン家庭教師にとって手元の共有は「存在意義」に関わるほどの重要性を持つ、極めて大切なものだと言えるでしょう。

生徒:あった方が良い

続いて生徒の手元の共有ですが、こちらは100%必須ではありません。

実際、筆者が指導しているお客さまの半分以上は手元の共有を行っていませんが、特に支障なく授業は進められていますし、成績も順調に伸びています。

一方で、「あった方が助かる」という場面があるのも事実。以下に、指導者目線での「生徒の手元の共有のメリットとデメリット」をまとめました。

  • つまづいている部分が分かりやすい
  • ズルをしていないかを確認できる
  • 生徒自身が指導者に説明しやすい
  • 「見られている」というプレッシャーがかかる
  • ノートを置く場所が制限される
  • インターネット回線に負担を与える

メリットの部分は多くの方の想像の通りだと思います。手が止まっていたら「ここでつまづいているんだな」と分かりますし、答えを見ながら解いていないか、本質的に理解しているかが視覚的に確認できるのも助かります。

また、手元が見えていることで、「ここが分からない」と生徒が指導者に説明しやすくなるため、授業がスムーズに進む点も見逃せません。

一方で、いくつかのデメリットがあるのも事実です。特にあまり知られていないのが「回線に与える負担」で、手元の共有は映像を通して行う都合上、必然的に通信量が増大するため、弱い回線を使っている場合、通信トラブルが生じる可能性があります。

オンライン授業にとってインターネット回線は極めて重要な存在なので、以下の記事も参考にしてみてください。

https://www.oshieru.work/online-lesson-speed/

手元の共有はハードルが高いのも事実

このように、手元の共有は指導者、生徒双方にメリットをもたらしてくれますが、一方でハードルが高いのも事実です。

手元の共有方法にはいくつかありますが、多くの方が検討するのは書画カメラを使った方法ではないでしょうか?しかし、書画カメラは1台数千円から数万円と費用がかかりますし、書画カメラを使用するにはパソコンが必要になります。

授業を提供する側の指導者は、ビジネス、仕事として授業を行うため、このような機材に投資すべきですが、生徒、保護者目線に立つと、授業のためだけに書画カメラを購入するのは「もったいない」と考えてしまうのも当然です。

「スマホ1つ」で出来れば大きなメリットが!

そこでこの記事で提案したいのが「スマートフォンを使った手元共有方法」です。書画カメラ代わりにスマートフォンを使えれば、既に持っている端末を使えるため「費用がかからない」点が魅力です。

また、生徒がスマートフォンを使っている場合、生徒のスマートフォンを書画カメラ代わりにすることで「授業中にスマートフォンをいじる」など、集中力を削がれることもなくなります。

一方で、「スマートフォンのカメラで綺麗に手元を映せるのか」と考える方もいるかもしれませんが、最近のスマートフォンは「携帯電話付きカメラ」と言っても良いほど、カメラの性能に力を入れているため、むしろ書画カメラの方が画質が悪いことさえ珍しくありません。

したがって、手元の共有をスマートフォンで行うことを第一の選択肢としてみることをおすすめします。具体的な方法を次の章で確認していきましょう。

「3つの手元の共有方法」を現役講師が解説

ここからは、オンライン授業における「3つの手元の共有方法」を現役のオンライン家庭教師が解説していきます。今回紹介するのは以下の3つです。

  1. スマートフォン
  2. 書画カメラ
  3. タブレット

どれも知っておくべきものなので、順番にチェックしていきましょう。

スマートフォン

まずはスマートフォンを使った手元の共有方法を解説していきます。

スマートフォンの手元の共有方法

スマートフォンを使った手元の共有方法は非常にシンプルです。上記画像のような、「上から俯瞰で見下ろせる」タイプのスタンドを用意し、手元全体をカメラで映せるようにします。

その後、ZOOMやSkypeなどのビデオ通話アプリを介して、指導者と生徒をビデオ通話で接続すれば、相手の端末に手元を映した映像がリアルタイムで配信されます。これを確認しながらレッスンを進めれば、手元の共有は容易に可能。

スマートフォンを使った手元共有

参考までに、こちらが「iPhone 13 Pro」を使ってSkypeのビデオ通話に接続した時の、実際の画面になります。

使用しているノートの罫線がかなり細かく、また画像をこの記事にアップロードする時に大きく画質を落としているため、1文字1文字を正確に把握することは難しいですが、文字を大きくしたり、もう少しノートとスマートフォンの距離を縮めれば、細かい文字も読み取れるようになります。

スマートフォンのメリット

  • 既に持っている端末を使えるのでお金がかからない
  • パソコンを使う必要がない
  • スマートフォンが手元にないので授業に集中しやすくなる

スマートフォンを使った手元の共有方法は、上記の通りです。既に持っている端末を使えるので、追加投資はスマホスタンドだけです。どんなに高くとも4,000円〜5,000円程度に抑えられるので、後述する書画カメラやタブレットを購入するよりも圧倒的に安上がり。

また、書画カメラはパソコンを介して通信する必要がありますが、スマートフォンは単体でビデオの撮影と通信ができるので、1台で完結するのも強みです。

スマートフォンのデメリット

  • 使用端末によって画質が低い場合も
  • 子供ひとりでの操作が難しい

続いてデメリットですが、使用する端末によっては画質が低い場合があるのがネックです。とはいえ、最近の端末ならば、いわゆる格安のスマートフォンでさえ、書画カメラと同等、もしくはそれ以上の画質で撮影できるため、よほど昔の端末を使い続けている場合を除いて気にしなくて良いでしょう。

一方で、子供ひとりでの操作が難しい点は気になります。筆者が授業をしていても、「今日は親がいないのでひとりで接続できるか不安です」といった心配をされる保護者の方も少なくありません。

とはいえ、書画カメラの接続も子供ひとりでは難しい部分があるので、スマートフォンだけのデメリットではありません。

以上より、スマートフォンを使った手元の共有はメリットの方が大きい、画期的な手元の共有方法だと分かります。相手との通信が必要になるので、試してもらえないかを打診してみましょう。

書画カメラ

続いて、書画カメラを使った手元の共有について解説していきます。

書画カメラとは、「俯瞰的に撮影するカメラ」のことで、スタンドとカメラが一体化しています。昔から教育やビジネスの現場で使用されていますが、パソコンなどの普及により使用頻度は低下気味でした。

しかし、オンライン授業の普及により、指導者ではなく生徒たちの手元を映す必要性が出てきたこともあり、再度脚光を浴び始めています。

以前は高価でとても手が出せるものではありませんでしたが、現在はAmazonなどで1万円程度で購入できる製品もあります。とはいえ、決して安いとは言えないため、いくら授業のためとは言え、導入に踏み切れる家庭はそう多くないかもしれません。

書画カメラの手元の共有方法

書画カメラの手元の共有方法は、スマートフォンより少し複雑です。以下にフローチャートでまとめてみました。

  1. 書画カメラで手元を映す
  2. 書画カメラと自分のパソコンを接続する
  3. 通信ソフトの画面共有で書画カメラの映像を選択する

書画カメラ単体では通信ができないため、パソコンと接続し、パソコンに表示される書画カメラの映像をZOOMやSkypeなどの通信アプリの画面共有を使って相手に届けることで手元を共有します。

スマートフォンの場合、単にスマートフォンでZOOMやSkypeで相手と通信すれば良かったので、操作難易度は書画カメラの方が高いです。

書画カメラのメリット

  • 上位モデルを使えば高画質で配信できる

現場で働いているオンライン家庭教師の目線に立つと、書画カメラのメリットは多くありません。一昔前までは、「手元を映すには書画カメラしかない」状態だったため、その分価値がありましたが、今の時代は誰もが持つスマートフォンで代用できてしまいます。

唯一、上位モデルを使うことで高画質で手元を共有できる点がメリットですが、スマートフォンの上位モデルを使うことでも代用可能なので、書画カメラだけのメリットだとは言えないでしょう。

書画カメラのデメリット

  • 最低でも1万円以上の出費が必要
  • パソコンが必要
  • 操作や準備が難しい

一方で、書画カメラのデメリットは複数あります。

まずコスパが悪い点は、決して無視できないデメリットです。最低でも1万円以上の出費が必要になり、国内メーカーの標準グレードになると2万円〜4万円程度の出費は覚悟する必要があります。

今の時代、「見下ろせるカメラ」に数万円かけるのは非常にコスパが悪いので、それだったらスマートフォンやタブレットを購入した方が遥かに合理的です。

また、パソコンが絶対に必要になる点、さらには操作や準備が難しい点も気になるデメリット。

総じて、メリットよりもデメリットの方が大きいため、導入を見送る方が多いはずです。実際、筆者のお客さまの中でも、書画カメラを使用している方は数えるほどしかいません。スマートフォンで代用している方が多いです。

タブレット

最後に紹介するのが、タブレットを使った手元の共有です。

スマートフォンと書画カメラは、手元を撮影することで手元の共有を行いますが、タブレットは撮影ではなく、「タブレットの画面を共有する」ことで手元の共有を行います。

当然、タブレットに直接書き込まなければいけないため、タブレットをノート代わりに使う必要があります。

タブレットの手元の共有方法

タブレットの手元の共有方法は非常にシンプルで、「タブレットの画面をZOOMやSkypeで画面共有」すればOKです。

書画カメラとは異なり、タブレットには通信機能が搭載されているので、単体で手元の共有と通信が行えるのが便利だと言えます。

タブレットのメリット

  • 映像が鮮明に共有できる
  • 指導の自由度が上がる
  • 色変えなどがしやすい

タブレットのメリットは多岐にわたりますが、「映像が鮮明に共有できる」点は魅力です。スマートフォンや書画カメラの場合、搭載カメラの性能に画質は依存しますが、タブレットにはそれがありません。

また、タブレットは指導の自由度をグッと上げてくれます。

タブレットの画面共有

こちらは、筆者が実際に授業で使ったiPadのノート画面です。タブレットの画面上に、板書はもちろんのこと、授業で使用している教材やテキストの画像を貼り付けられます。

また、画像のように板書の色変えなども自由自在なので、指導の自由度は比べ物にならないほど高いです。

タブレットのデメリット

  • 生徒の場合、タブレットをノート代わりに使う必要がある
  • 端末に加え、スタイラスペンなど周辺機器が必要になる
  • 操作が難しい

続いてタブレットのデメリットですが、指導者よりも生徒にとってのデメリットが大きいです。

もし生徒がタブレットを使う場合、タブレットに直接書き込む必要があるため、ノート代わりに使う必要があります。授業で使ったノートやワークを学校に提出できなくなるので、紙のノートを使いたい生徒には相性が悪いです。

その場合、タブレット端末に加え、スタイラスペンなどの周辺機器が追加で必要になり、数千円〜数万円程度の出費を求められるでしょう。

また、紙ではなく画面に書き込むのは慣れが必要であるため、操作が難しい点もネック。

したがって、タブレットを使った画面共有は、生徒よりも指導者におすすめの手元の共有方法だと言えるでしょう。生徒にはメリットよりもデメリットの方が大きいため、スマートフォンを使った共有方法がおすすめです。

まとめ

手元の共有は、オンライン家庭教師やオンライン授業にとって重要ですが、スマートフォンを使うと誰でも簡単に手元を共有できます。

書画カメラを使うよりもお金がかからないので、快適にオンライン授業を受けたい、提供したいなら、一度試してみてください。

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