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家庭教師はやりがいのある仕事?楽しいことと大変なことを現役講師が解説します

家庭教師はやりがいのある仕事?楽しいことと大変なことを現役講師が解説します

家庭教師として働きたいと考えている方の多くは、「やりがいはあるけど、大変なことも多そう」といったイメージを抱いていると思います。実際、現場で働いている現役の家庭教師目線で見ても、家庭教師はやりがいと大変なことに溢れたチャレンジングなお仕事です。

では、家庭教師のやりがいや大変なことは、具体的にどんなことなのでしょうか?現役の家庭教師が徹底的に解説していきます。

家庭教師は大変なことも多いですが、その分成長ができる魅力的なお仕事です。記事を通じて、家庭教師という仕事をより深く知っていただければ幸いです。
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家庭教師の楽しいこと、やりがいを感じる瞬間

教育業は他の業種よりも、「やりがい」を強く感じられる特殊性がありますが、それが行き過ぎると「やりがい搾取」といった負の側面が出てきてしまいます。

実際、教育業界に関わっている方の中には、やりがいを求めすぎるあまり体を壊してしまったり、ライフプランが崩れてしまったり、ネガティブな影響を受ける方も少なくありません。

こういったことを防ぐためには、事前に経験者からの「本音」を聞いておき、どのようなことが魅力で、どのような点に気をつけるべきかを知っておく必要があります。

まずは、家庭教師という仕事の楽しいこと、やりがいを感じられる瞬間について、以下の順番で解説していきます。

  • 生徒の成長
  • 頼りにされる
  • 時給が高い
  • 社会経験・人生経験を積める
  • コミュニケーション能力が向上する

どれも家庭教師として働く上で知っておくべきものなので、順番に確認していきましょう。

生徒の成長

家庭教師として働く上で、最も強く楽しさ、やりがいを感じる瞬間が「生徒の成長」を実感できた時です。

ハッキリ言って、家庭教師を含めた教育業は大変です。相手にしているお客さまが成長途上の子供たちなので、思うようにいかないことが毎回のように起こります。

  • やる気がない
  • 何度言っても宿題をやってこない
  • 授業中に寝てしまう

このようなことを生徒さまにされてしまい、「勘弁してくれよ」と思ってしまうことは数え切れません。

しかし、それでも教育を自分の仕事にするのは、そんな子供たちの成長をじっと見守り、成長を実感できる瞬間が何よりも尊いからです。子供たちが高い点数を取ったり、志望校に合格できた時に見せるあの笑顔は、何にも代えがたい喜びを講師に与えてくれます。

「子供達の笑顔を見るためなら頑張れる」というと少し格好を付け過ぎかもしれませんが、教育業に携わる人のほとんどは、同じような気持ちを抱いていることでしょう。

頼りにされる

人間は他者から必要とされることで、強い喜びを感じる生き物です。特に教育業に携わる人間は、頼りにされることにやりがい、生きがいを感じる方が多いですが、家庭教師という仕事はこの側面が非常に強いです。

なぜなら、家庭教師は塾講師など他の教育業に比べて、生徒や保護者さまとの距離が非常に近いから。完全マンツーマンで指導を行い、保護者さまへの報告も欠かせない家庭教師は、塾講師よりも密なコミュニケーションが求められます。

そして、密にコミュニケーションを取っていると、頼られる機会も多くなり、結果として「頼りにされている」と感じることも増えるのです。「ありがとうございます」と言われる回数が他の教育業より圧倒的に多いので、「頑張ってよかったな」と素直に感じられます。

時給が高い

ここまでは生徒の成長や頼りにされるなど、精神的な部分に関するやりがいや楽しいことをお話ししましたが、これだけを感じるために家庭教師として働いていては、「やりがい搾取」へと繋がってしまいます。

家庭教師には、「他のアルバイトよりも時給(報酬)が高い」という経済的なメリットがある点も見逃せません。

もし教育業で経験が全くない学生が家庭教師をスタートした場合、最低でも時給換算で1,000円程度で家庭教師を始めることになります。あくまで最低ラインで、登録サービスや仕事内容、学歴などに応じて時給が1,500円に到達することも珍しくなく、2,000円を超えることすらあるでしょう。

一方で、地域にもよりますが、一般的なアルバイトの時給は800円〜1,000円程度なので、経済的に恵まれているからこそ、家庭教師として働いている方もいるかもしれません。

社会経験・人生経験を積める

家庭教師として働いていて良かったと思えることの中に、社会経験や人生経験を豊富に積めることがあげられます。特に学生のアルバイトとして家庭教師を選ぼうと考えている方にとっては、非常に大きなメリットです。

ここでは、家庭教師として働く中で得られる、社会経験、人生経験の具体例について、詳しく解説していきます。

社会経験

まず社会経験ですが、誰もが知る通り、社会という世界では「自分の思い通りに進むこと」はほとんどありません。大抵の場合で、自分の予想や希望とは反する形で物事が進んでいくため、社会の中ではさまざまなことに対応する力が要求されます。

そして、家庭教師という仕事は、思い通りにいかないことばかりです。「思い通りにいかないことしかない」と言い換えても問題ないほどで、様々な状況に臨機応変に対応できる力が否が応でも養われます。

その結果、「思い通りに進まないこと」を前提として物事を考えるようになり、第2、第3の策を常に用意しておける状態になるのです。

こうなれば、不測の事態が不測の事態ではなくなり、思い通りにいかないことも少なくなってきます。これが自分への自信に繋がり、大きな社会経験になってくれるのです。

人生経験

人生経験は、自分以外の別の生き方や価値観に触れることで養われていくものです。そして、家庭教師という仕事は、子供と触れ合うこと、また、保護者さまとコミュニケーションを取ることで、他者の人生に触れる機会を他のアルバイトや仕事よりも多く得られます。

特に、10代〜30代の講師にとって、保護者さまから感じられる子育てや家庭づくりの難しさは、自分のこれからの人生を送っていく上での大きな学びとなってくれます。

さまざまな人と密に触れ合うことで得られる学びは、「家庭」へと深く関われる「教師」である家庭教師だけが得られるものだといえるでしょう。

コミュニケーション力が向上する

円滑にレッスンを進めるためには、生徒とフランクに話せる状態を作ることが大切ですが、そのためには生徒が不快に感じないような距離感で対話を行わなければいけません。

しかし、当然ながらこの距離感は、生徒によってまちまちです。距離感が近すぎる生徒は話しやすい反面、こちらを先生として見てくれないため、少し厳格に接することも大切です。

一方で、壁を作ってしまい、コミュニケーションを取ることを拒絶する生徒もいます。こういった場合は、少しずつ距離を縮めていく慎重さ、粘り強さが必要です。

このような「他者との距離感」はコミュニケーションの基本中の基本ですが、上手くできるようになってくると、だんだんとコミュニケーションを取ることが楽しくなってきて、そのスキルも向上していくのです。

ここまで密に他者とコミュニケーションを取れるアルバイトや仕事はなかなかないので、家庭教師ならではの魅力のように感じられます。

以上が家庭教師をやっていて良かったと感じたことです。他にもたくさんあると思うので、ぜひご自分で家庭教師の魅力を体感していただきたいと思います。

家庭教師の大変なこととその対策

続いて、家庭教師の大変なことを解説していきます。どのような仕事でも、楽しいことややりがいを感じる瞬間もあれば、大変なことや難しいことだってあるのは当然です。

しかし、楽しい気持ちややりがいは、大変なこと、難しいことを克服した先にあるボーナスのようなものです。したがって、これから「大変なこと」として紹介する以下の点は、楽しさややりがいの裏返しだと思いましょう。

  • 生徒のモチベーション向上
  • 保護者への対応
  • 授業準備
  • 移動にかかる時間と手間

また、それぞれの点の対策についても現役講師の経験に基づいて解説していきます。

生徒さまのモチベーション向上

家庭教師として働いていて最も大変だと感じることは、「生徒さまのモチベーションの向上」です。もしかしたら、多くの方は「成績を上げること」が最も大変なことだと予想していたかもしれませんが、現役講師の目線でいうと、「成績を上げる方法論」自体は難しくありません。

なぜなら、「超難関校を志望する」といった極端な例は除いて、定期テスト対策や一般的な受験指導は「やればやるほど伸びる」からです。中学生の定期テスト対策なら学校ワークを、受験対策なら志望校に合ったテキストを、それぞれ繰り返し解かせる王道の指導方法で、大半の生徒さまの成績は上がります。

したがって、家庭教師としての力量が問われるのは、実は具体的な指導スキルよりも、「やるべきことをやらせるモチベーターとしての能力」です。

そして、ここにつまづく家庭教師が非常に多く、講師側の心が折れてしまう大きな一因でもあります。

こちらが熱量を持ってレッスンを行っていても、子供の方ににやる気がないと「何のためにレッスンをしているんだろう」と葛藤が生じてしまい、心が折れてしまうのです。

対策:粘り強く指導を行う

では、生徒さまのやる気、学習に対するモチベーションを出させるには、どのような対策を行えば良いのでしょうか?

結論からいえば、「こうすれば必ずやる気が出る」という決まりきった方法はありません。指導対象は違う心を持った人間なので、それぞれに合った指導を行うことが必要だからです。

このように、正解がないからこそつまづく講師が生じやすいですが、あえて1つ大切なポイントをあげるとすれば、「粘り強さ」が最も重要だと感じます。忍耐力と言い換えられますが、人間が何かを変えるには、相応の時間が必要です。

学校の教師や塾の先生、家庭教師の先生は、偉そうに「勉強しなさい」と子供たちに話していますが、大人である私たちが他人から「〇〇しなさい」と言われたら、十中八九素直に聞き入れいないでしょう。

子供も私たち大人と同じ人間ですから、全く同じ反応を示すに決まっています。だからこそ、モチベーションを上げることは極めて難しいことなのです。

しかし、粘り強く、時に角度を変えてアプローチをしていくことで、少しずつ勉強に対する姿勢は変わっていきます。このような忍耐のいる指導を行えるかどうかで、家庭教師のモチベーターとしての能力は大きく変わってくるでしょう。

保護者さまへの対応

家庭教師の大変なこととして多くの方があげるのが、保護者さまへの対応です。家庭教師は他の教育業よりも家庭との距離が近くなるため、保護者さまとのコミュニケーション頻度も高くなります。

そして、家庭教師がすべき保護者さまへの対応として、以下の点があげられます。

  • 生徒さまの様子の報告
  • レッスン内容の報告
  • 指導方針などの相談

保護者さまに指導内容や指導方針に満足いただけない場合ももちろんあるので、しっかり対応ができるかどうかで、講師としての力量が問われるでしょう。

対策:出来るだけ早く信頼関係を築くこと

保護者さまへの対応で最も大切なことは、出来る限り早く信頼関係を築くことです。確かに、保護者さまへの対応は難しく、大変な部分もありますが、一度信頼関係を築いてしまえば、何か問題が発生しても、スムーズに解決できるようになります。

したがって、できるだけ早く講師として認めてもらうためにも、以下の点に注意しましょう。

  • 生徒さまの様子は些細なことでも報告する
  • レッスン内容、指導内容を報告する
  • 事務的連絡は早めに連絡する

保護者さまにとっては、自分の大切な子供を他人である講師に預けるので、「自分の知らないこと」があると強い不安を感じてしまいます。これを防ぐためにも、生徒さまの様子やレッスン内容、指導内容の報告は欠かせません。

また、レッスン日時の変更などの事務的な連絡を、できるだけ早くしておくことも非常に大切です。ギリギリになって変更があると不信感を抱いてしまいますし、スケジュール調整が難しくなってしまうこともあります。

したがって、信頼関係を損ねるような行動や態度は慎み、誠実な対応を心がけましょう。

授業準備

家庭教師に限らず、教育業は授業準備が大変そうなイメージがあるかもしれません。

確かに、授業準備は大変な作業です。使用するテキスト内容の把握や、生徒に合った指導方法の決定、さらには長期的なスケジュール管理など、授業前に確認するべきことが多くあります。

準備に時間がかかればかかるほど、時間当たりの報酬も下がっていくので、どれだけ授業準備を効率良く行えるかで、家庭教師としての働きやすさは変わってくるでしょう。

対策:経験を積んで予想外を減らしていく

授業準備の最大の対策は、「慣れること」です。授業準備は「予想外に対応するため」に必要なものですが、経験を積んでいくと、予想外がどんどん少なくなっていきます。

始めのうちは慌ててしまうようなことでも、繰り返し経験を重ねていくことで、次第に対応力が身に付いていくものです。特に家庭教師など教育業の場合は、

  • 間違えやすい問題
  • 質問されやすい場所
  • 重点的に指導すべき場所

このようなものが決まりきっているので、経験を重ねることで大半のトラブルには対処できます。

また、相手にするのが心を持った子供なので、どれだけ準備を重ねても想定外が起こってしまうのも事実です。教育現場では全てのトラブルに対して準備をしておくことは不可能なので、想定外が起こることは前提とし、ある程度アドリブでカバーする瞬発力も必要になるといえます。

移動にかかる時間と手間

家庭教師として働く上で大変なことの1つに、移動にかかる時間と手間があげられます。

「授業は楽しいけど家まで行くのが大変」という声も聞かれるくらい、家庭教師にとっては移動がネック。移動に時間や手間がかかるほど、時間当たりの報酬も減ってしまうので、決して軽視するべき問題ではありません。

対策:オンライン家庭教師も視野に

家庭に訪問してマンツーマン指導を行うのが家庭教師というお仕事なので、移動にかかる時間や手間への有効な対策は、ハッキリいってありません。「自宅からの距離でお客様を絞る」ことは有効な手立てのように思えますが、お客様の数も絞られてしまうので、安定した稼働が見込めなくなります。

したがって、「訪問型家庭教師」をするなら、移動にかかる時間や手間は受け入れるしかありませんが、完全在宅で仕事ができる「オンライン家庭教師」なら移動のデメリットは一切なくなります。

パソコンやタブレットなどの機器を使用し、ビデオ通話を繋ぎながらレッスンを行うことで指導を行う次世代型の教育方法、それがオンライン家庭教師ですが、完全在宅、ステイホームでレッスンが出来るので、指導者側、利用者側ともにメリットのある働き方です。

家庭教師というと訪問型をイメージする方がほとんどですが、今ではインターネットを利用したオンライン家庭教師も立派な選択肢なので、自分に合った働き方で家庭教師として活躍してみてはいかがでしょう?

家庭教師はやりがいがあって成長できる魅力ある仕事

他の仕事と同じように、家庭教師として働いていると、大変に感じることは山ほどあります。しかし、それ以上に楽しいこと、やりがいを得られるので、ライフワークにしている方は非常に多いです。

経験を積んでいけば大変なことも減っていきますし、自分自身の大きな成長にもつながります。今ではオンライン家庭教師という新たな家庭教師の働き方も登場しているので、多くの方に家庭教師として活躍して欲しいと思います。

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